法テラスの概要を解説します
このページでは、債務整理の相談に利用される法テラスがそもそもどんな機関で、借金返済に困った時にどんな助けになるのかを説明しています。
借金問題の駆け込み寺的な存在に思われていますが、実は相手にしてもらえない場合があることはあまり知られていないので、ぜひチェックしてみてください。
そもそも法テラスって何?
法テラスは、その正式名称を「日本司法支援センター」と言って、
国(法務省)が管轄する公的機関です。
債務整理を含む法律にかかわるよろず相談にのってくれるところですが、
法テラス自身は弁護士事務所ではありません。
僕ら相談者と弁護士を仲介する機関に近い存在で、
気軽に弁護士の紹介をしてくれるところだと思ってもらえれば良いと思います。
法律弱者の僕らには心強い存在ですが、ただ、ひとつだけ注意点があって、
国民のための機関ではあるのですが、100人中100人が平等に利用できるわけてはない、
という事情があるのでその点はまた後で詳しく説明します。
どんな業務をしてる?
法テラスが具体的にどのような業務を行っているのかというと、
いちばん有名なのが、弁護士や司法書士による無料法律相談です。
無料法律相談はとても人気があり、
予約はかなり先まで入っていて混み合っている状況ですが、
債務整理をしたい場合にも、まずこの無料相談を利用することが多いです。
さらに債務整理だけではなく、離婚や交通事故など法律問題であれば
どのような相談もすることが出来ます。
要するに法律にまつわることだったらオレに任せなさい、という存在で、
野球で例えたら、投手でも捕手でも野手でも何でもこなせる
オールラウンドプレイヤーのようなものです。
ちょっと話を広げると。
ここから先はほとんどの人には関係ないですが、話の流れで付け加えると、
刑事被疑者や刑事被告人の国選弁護人の選任や管理業務も行っています。
これは、犯罪を犯したと疑われて警察に逮捕されたり、
裁判になった人に弁護士を無料でつける業務です。
同じように少年事件の国選付添人の選任管理業務も行っています。
さらには、犯罪に遭った被害者を援助するための犯罪被害者支援業務や、
震災の被災者を援助するための震災法律援助業務も行っています。
このように法テラスの業務範囲は広いです。
実は法テラスを利用できない人がいる
借金返済に首が回らなくなった時に気軽に相談できるので、
法テラスは僕らにとって頼れる存在なのてすが、
実は誰でも利用できるわけではありません、
というのも、法テラスは経済的に苦しい状況にある人が、
金銭的な理由で専門家のサポートを受けられないことがないように、
という目的で設立されています。
つまり、お金の余裕がない人への支援を目的としているので、
収入が一定額を超えると利用したくてもできません。
少し乱暴な言い方をすると、弁護士費用を用意できるくらいの経済的余裕があるなら、
一般の弁護士事務所の門をたたいてください、というスタンスです。
収入条件を詳しく知りたい場合は、
「無料相談は誰でも利用できるわけではない」のページをチェックしてください。
実際に法テラスを利用したい場合は?
債務整理の相談をしたい場合には、
まずは法テラスで弁護士や司法書士の無料相談を受けることから始めます。
そのためには、法テラスの地方事務所(全国にあります)に電話をして、
無料相談の予約をしたいと伝えます。
地方事務所の電話番号は法テラスのホームページに記載があるので、
自宅から近い地方事務所に電話をするといいです。
予約が混み合っているのでかなり先になってしまうこともありますが、
決められた日時に行けば弁護士相談が受けられます。
そこで事件手続きを依頼することになったら、
紹介された弁護士を通じて債務整理手続きを進めてもらうことが出来ます。
ちなみに、民事法律扶助制度といって弁護士費用を立て替えてもらうことができるので、
一括で支払うことが難しい場合は、あわせて申し込むと当面のお金の心配も少し軽減できます。
(この制度の詳しくはこちらのページで解説しています)
こちらの記事も読むと、法テラスの知識がさらに深まります。