保証債務が免責にならないと自己破産の意味がない

 

「自己破産をすると保証人に迷惑がかかる」ということは良く知られています。

 

つまり、主債務者(お金を借りた人)が自己破産を行うと、
その保証人は貸金業者などの債権者から借金の一括返済を迫られるハメに合います。

 

この事実を知っていると、その逆のパターンで自分がだれかの借金の保証人になっている場合、
自己破産してもその保証人としての債務からは逃げられないと思えてしまいます。

 

特に自己破産について勉強していて、
自己破産の免責が認められても支払わないといけない借金がある
ことを知っていたりすると、なおさら、そう思い込んでしまうかもしれません。

 

もし、自己破産しても保証債務が免除されないとすると、
借金から解放されると思っている自己破産に対する期待感がガラッと変わってしまうので、
はっきりさせておきたいと思います。

 

結論は

 

結論を言うと、自己破産すれば保証債務からも解放されます。

つまり、自分の借金だけでなく、保証債務も含めたすべての支払い義務がなくなります。

 

どうして保証債務も免除されるのかというと、自己破産の基本的な考え方にポイントがあります。
それは、「誰が」作った借金なのかということには全く関係なく、
自分に支払義務が生じてくるものはすべて自分の負債として扱われる点です。

 

他人の借金の保証人になっていたとしても、すぐに支払い義務が発生するわけではないし、
一生、支払わなくて済むかもしれません。

 

でも、リスクとしては常にあるので、それを自己破産の考え方に当てはめると、
「自分が背負っている負債」ということになります。

 

こんな誤解は解いておきたい

自己破産の申し立てをする段階で、すでに他人の借金の連帯保証人として
業者などから支払いの請求を受けている場合は、
自己破産によってその支払い義務がなくなるのはハッキリしたと思います。

 

ただ、破産当時は自分が保証している借金の張本人(主債務者)は、
順調に支払いを続けているケースもあります。

 

そういう状況だと、将来、保証人として支払い義務が発生するかどうかもわからないし、
仮に支払わないといけないハメになったとしても、破産時点ではその金額すらわかりません。

 

言ってみれば、債権者も負債額も見えない、仮想世界の中の保証債務まで
免責されるようなウマい話はこの世にはない、と思ってしまうかもしれません。

 

でも、事実はどうかというと、
将来の時点で業者から(連帯)保証人としての支払い請求を受けたとしても、
自己破産をしていれば、支払いを拒絶することができます。

 

債権者を黙らすことができる最強カード

 

「そうは言っても、しつこく請求されそうなんですけど」と不安に思うかもしれませんが、
実は、債権者を黙らすことができる最強カードがあります。

それは、実際に破産して免責をうけた証拠となる「免責決定書」です。

 

いくらしつこい債権者でも、破産免責が降りているという事実確認ができれば、
それ以上支払いを請求することはできなくなります。

 

なので、債権者から実際に破産して免責をうけた証拠の提示を求められた際は、
「これが目に入らぬか！」と言わんばかりに免責決定書を提示すれば大丈夫です。

 

万が一、免責決定書を失くしてしまった場合は、依頼した弁護士や裁判所で確認ができますが、
切り札となる大切なものなので、失くさないよう大事に保管しておく必要があります。

 

 

もう少し突っ込んだ質問がある場合は、匿名無料の借金相談サービスが役に立つと思います。

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