業者から和解の提案、カンタンに同意すると命とり!
このページでは、「もうこれ以上の支払いはムリ!」という時に、貸金業者から提示される借金返済に関する和解提案に潜むリスクについて解説しています。
一見、救済のように見えても損していることがあるので、ぜひチェックしてみてください。
有利に見えても不利になることも!
毎月の借金返済が破綻して、これ以上支払いができないような状態の時に、
貸金業者から和解の提案を受けることがあります。
業者側としては、万一、自己破産されるような事態になれば大穴が空いてしまいます。
それだけは回避しないと商売が成り立たないので、月々の返済が楽になる提案を持ちだして、
資金回収をより確実にしようとします。
首が回らなくなっている状態の時だけに、あたかも乾いたスポンジに水が吸い込まれるように、
疑いもなく和解提案に飛びついてしまうのが普通の流れだと思います。
でも、表面上は有利に見えても損をすることがあります。
基本的に融資する側は、貸したお金を回収することに必死で、
「必ずしもお客のために」というわけではないので注意が必要です。
じゃあ、どういった損が潜んでいるのか?を具体的に見ていきたいと思います。
本当は払わなくてもいいお金を払わされる
まず一つ目は、本来、払わなくてもいいお金を返済させられる可能性があります。
「えっ?だまされているってこと?」と聞き捨てならない話に聞こえるかもしれません。
これは全ての人に該当するわけではないのですが、
2010年6月以前からずっと返済し続けている場合は可能性があります。
実は、後になって法的に無効だという決定がなされたのですが、
2010年6月まではまっとうな業者でさえも、違法な借入利息をお客に課していました。
引き直し計算といって、正しい方法で利息計算をし直して、
もし払いすぎが分かれば、過去にさかのぼって業者から取り戻せるのですが、
業者の言いなりに和解してしまうと、その権利を自ら放棄することになってしまいます。
(「引き直し計算」の説明はコチラ)
借金全体を見ないとムダな労力に終わってしまう
それに、返済に首が回らなくなるような場合は、たいてい複数の業者に借金があります。
例えば、3社とか5社に借金がある状態で、1社だけ返済しやすくする和解を行っても、
あまり意味がありません。
病気に例えたら、インフルエンザが原因で高熱が出ている時に、
それに気づかずに市販の解熱剤を飲んでもあまり意味がありません。
一瞬、熱が下がったとしても、根本原因のウィルスをやっつけない限り、
また熱が上がって元のもくあみです。
借金もそれと同じで、特定の業者の借金だけ楽チンにしてもあまり意味がなくて、
借金全体に限界が来ていることを直視しないとムダな労力に終わってしまいます。
和解してしまうと後々、不利になる
それに、和解したものの、その他の業者の返済が滞り、
後になって借金全体を整理(=債務整理)することになった時、ちょっと厄介になります。
一旦、和解してしまうと、後でそれをくつがえすことが難しい場合があります。
和解したことがアダとなって後で苦労します。
いずれにしても、僕らは素人で、業者は法律を多少なりともかじっているプロです。
和解というのは法的効力を持つことにもなるので、
もし和解提案を受けて魅力的に見えても、その場しのぎで同意するのではなく、
第三者の法律専門家の意見を聞くのがベストです。
今は法律専門家に無料相談できる環境がそろっているので、
貸金のプロには、法律のプロを味方につけて対抗するのが自分を守ることになると思います。