そもそも偽装質屋って？

本題に入る前に、そもそも偽装質屋についておさらいしておきたいと思います。
(そんなの知ってるよ！という場合は、先に進んでください)

 

偽装質屋というのは、質屋営業の許可は受けているものの(質屋でない場合もあります)、
ほぼ価値のない物品、例えば壊れた時計や使い古しのバッグなどを預かって、
質物とは明らかにふつりあいな金額を貸し付ける業者を指しています。

 

物(質草)を預かってお金を貸す行為自体は、質屋の営業スタイルなので問題ないのですが、
何が問題なのかというと、質屋を装って貸金営業をしていることです。
しかも、その貸付金利がムチャクチャ高いことが特徴です。

 

ちょっと信じられませんが、年109.5%の高金利が質屋営業法で認められています。
消費者金融のキャッシングの上限金利が年20.0%であることを考えると、
その異常さがわかると思います。

 

「でも、質屋営業法で認められている金利であれば何が問題になるの？」
と思ってしまうかもしれませんが、

 

問題の本質は、高金利が認められている質屋の特権を悪用して、
表面上は質屋の顔をして、実際には年金などを担保に違法な高金利で貸付けをする
違法貸金業者だということです。つまり、闇金融(ヤミ金)です。

 

それでは、もし偽装質屋に引っかかってしまった場合はどうしたらよいか？
その点について、年金を担保に取られたケースで詳しく説明してみたいと思います。

 

お金の出口をふさぐのが最優先

偽装質屋の被害にあってしまった場合、担保として年金手帳や年金振込口座の通帳、
銀行届出印を預けてしまっているケースが多いです。

 

その場合には、すぐに年金の振込先の銀行や郵便局に行って、
通帳や届出印、キャッシュカードを変更するのが第一になります。
この時、通帳などを紛失したと言って本人確認ができれば手続きできます。

 

この手続きをすれば業者に渡している古い通帳などは使えなくなり、
新しく発行した通帳で年金などを受け取れるようになります。

また、年金や生活保護の振込先を自分が持っている(または新たに開設した)
別の口座に変更することもできます。

 

いずれにしても、お金の出口を止めることが最優先になります。

 

警察に相談

銀行からのお金の流れを止めれば、損害を食い止めることができるのでまずは安心ですが、
ただ、次のハードルが待ち受けています。

 

それは、偽装質屋からの反撃です。
年金などの受け取り通帳を変えたり振込先を変えると、すぐに偽装質屋の業者から
脅迫めいた電話などの連絡が来ることになります。

 

なので、身を守るためにも偽装質屋の被害にあったら、
通帳変更などの手続きと同時に警察に相談に行くことが大事です。

 

その場合には、偽装質屋の店舗(事務所)がある地域を管轄する警察に行って、
偽装質屋の被害を申告して、被害届を出して捜査を進めてもらうことができます。

 

偽装質屋は自分が違法業者だということを自覚しているので、
そういうヤカラは何より警察力を嫌います。
警察が動いたことを知ると手出ししてこなくなるので、強力な武器になります。

 

法律事務所も頼れる助っ人

自分一人で警察に行くのが不安という場合は、法律事務所(弁護士または司法書士)に
相談することでも、警察に行くのと同じ効果があります。
法律事務所が警察とのやりとりを代わりにしてくれたり、警察に一緒に来てもらうことも可能です。

 

実はサイゾウは法律事務所を頼るのがベストだと思っているのですが、その理由は、

法律事務所は、偽装質屋(ヤミ金業者)と交渉することを業務として扱っているからです。
警察対応に加え、偽装質屋とまっこうから戦ってくれるので心強い存在です。

 

偽装質屋に連絡をとって、年金手帳や通帳などを取り返すだけでなく、
借りたお金の返済を、金輪際いっさいしなくて良いようにもしてくれます

 

「えっ！借りたお金を返さなくていいの？」と信じられないかもしれませんが、
闇金からの借金は１円も返さなくていいという最高裁判決があり、
また、福岡簡易裁判所では、偽装質屋に対する返済義務はなく、
すでに支払ったお金を取り返すことができるという判決も実際に出ています。

ヤミ金対応に定評のある事務所を選ぶ

ひとつ注意点があって、もし法律事務所にかけ込む場合は、
民間の法律事務所の中でも、闇金対応の専門部隊を持っているところでないと
あまり意味がありません。

 

というのも、偽装質屋の被害対応は1分1秒を争うといってよいくらい緊急性が高いので、
電話1本ですぐ動いてくれる機動力がないと間に合いません。

 

一般的な法律事務所だと、相談の予約をとったうえで事務所を訪問してからでないと
事は動かないので、そんな時間の猶予はありません。

 

利用条件がある法テラスや、予約で混み合っている弁護士会の法律相談センターでは、
スピーディーな動きができないので論外で、

 

とにかく、電話1本で闇金対応してくれる法律事務所を、助っ人に引き込むのが肝心です。

 

電話1本で偽装質屋(闇金)対応してくれる法律事務所

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