お金を払ってでも弁護士に頼んだ方が得な理由
このページでは、借金整理（債務整理）の際、弁護士費用を払ってでも専門家の力を借りた方が良い理由を解説しています。
弁護士費用等を考えるとあまり変わらないのでは？と思っている人には特にチェックしてほしい内容です。
弁護士費用に見合う価値がある？
借金整理の専門知識のない僕らの場合、弁護士や司法書士などの法律専門家に頼むのが、
いちばん確実で楽チンです。
「楽チンで事がスムーズなのは分かるけど、弁護士に頼むとなにがいいの？」とか
「弁護士費用を考えるとあまり変わらないのでは？」
と思っている人もいると思います。
ただでさえお金がない状態なのに、弁護士費用を払って依頼するだけの価値があるのか、
さっぱりわからないという状態がほとんどだと思います。
なので、弁護士費用に見合う価値があるのかどうか、具体的な例で説明したいと思います。
弁護士が窓口になるだけで相手の態度が変わる
借金整理を行う場合、専門家でない僕らのような個人ではなく、
弁護士や司法書士が交渉窓口になるだけでもムチャクチャ大きな意味があります。
債権者（業者）や裁判官に普通なら通用しないことでも、
法律専門家が立てば通用するなんてことは、いくらでもあります。
同じことを言われても相手次第で受け止め方が違ってくるのは、
僕らも普段の生活の中で感じるのでその点は納得できると思います。
弁護士が窓口になるだけで相手の態度が変わって、
交渉を有利に進められるだけでも弁護士を立てる価値はあります。
でも、ここではもっと突っ込んで、
専門家を立てることによる経済的なメリットにフォーカスしてみたいと思います。
将来の利息が免除される
ちょっと信じられないかもしれませんが、
任意整理で弁護士が僕ら債務者と債権者（業者）の間に入った、というだけで、
以後の利息を払わなくて済む、という不思議な現象が起こります。
僕らにとっては嬉しい限りですが、なぜそんなことができるのかというと、
業者側の心理が関係してきます。
そもそも借金整理を弁護士に相談するような人は、
限界まで追い込まれていることを業者はわかっています。
業者側が態度をゆるめなければ、結局、債務者は支払いができなくなります。
そうなると、弁護士は業者がもっとも嫌がる自己破産という切り札を
突きつけることになりますが、それをされたら業者は１円たりとも回収できない
最悪の事態におちいります。
それが分かっているだけに、業者は弁護士が介入した場合には、
鼻から以後の利息をあきらめてでも、元手の元金だけはなんとしても回収しようとします。
そうしたことが債権者と弁護士の間で暗黙の了解になっているというわけです。
(ちなみにこのことを将来利息の停止と呼んでいます)
弁護士が債務整理の交渉窓口になる”だけ”で、以後の利息を払わなくてよくなるのは、
ムチャクチャなメリットだと思います。
長期分割返済に持ち込める
将来の利息を払わなくて済むだけでもスゴイことだと思うのですが、中には、
「でも、結局、今までどおり返済していかないといけないんでしょ？」と
厳しいことをいう人がいるかもしれません。
でも、その点も弁護士はわかっていて、利息の免除だけでは手をゆるめません。
利息がなくなるので毎月の返済は今までよりは楽になりますが、
それでもまだキツイということがあります。
そういう時に弁護士が交渉に出すのが長期分割返済というカードです。
例えば、今108万円の借金残高があって、毎月9万円を1年間支払わないといけないとしましょう。
毎月9万円はかなりキツイ状況だと思いますが、
これを毎月3万円で3年間の支払いに変えてくれないかと交渉するわけです。
この長期分割返済もよく弁護士が出す交渉術で、
利息免除を勝ち取った上にさらに返済負担を軽くするという合わせ技です。
強気の借金減額交渉が可能
ここまで読んでも、まだ、「借金の元金が減ってないでしょ？まだまだ甘い！」
という辛口の人がいるかもしれません。
でも、もちろん弁護士は減額交渉もします。というか、そこが腕の見せどころとも言えます。
業者側は常に自己破産されては困るという心理状態にあるので、
弁護士はその心理状態をうまく利用して、交渉に応じた方が逆にメリットがあると業者側に思わせて、
減額を飲ませてしまうという交渉術があります。
弁護士の交渉術には巧妙にねられたストーリーがある例
また場合によっては、一括返済することを条件に大幅な減額を交渉することもあります。
「分割がキツイのに一括返済するお金なんてあるわけないでしょ？」と思うかもしれませんが、
そのあたりの事前準備も弁護士は怠っていません。
ちょっと話がそれますが、弁護士に相談を持ち込むと業者からの督促は止まります。
その時、弁護士は業者に払わなくて良くなった分のお金を、
少し金額を下げて弁護士事務所に積み立てるようにアドバイスすることがあります。
この積立はいろんな意味があるのですが、
債権者と交渉している数ヶ月の間に積み立てられたお金を、
一括で支払うことを大幅減額の交渉材料に使うこともあります。
業者側は保証のない長期返済よりも、確実に回収できることの方が得策と考え、
借金残高108万円の3年長期分割ではなく、元金を50万円に減額してでも
一括返済で確実に回収する選択肢の方を選ぶということは珍しくありません。
高級車の購入に例えたら、買ってくれるかどうかわからないお客だと
販売員の値引き交渉は慎重になりますが、
お客が「今日持ってきたこの1,000万円で買うよ」と言って、
バッグから取り出した札束をドンとテーブルに積み上げたら、どうでしょう？
販売員は確実に買ってくれることがわかるので、腰の引けた値引きで客を逃すより、
思い切った値引き額を提示して確実に成約に持ち込もうとします。
完全にお客側の作戦勝ちですが、それと同じワザを弁護士は多用します。
要するに、弁護士は交渉の引き出しをたくさん持っていて、
状況や業者側の出方に合わせてベストな引き出しを使い、そして手をゆるめない、
そういう心強い味方になってくれる存在だということです。
債務者を生かすも殺すも弁護士次第
以上、もっともポピュラーな弁護士の交渉術を紹介しましたが、
弁護士に相談する価値を少しだけでも伝えられたかな？と思います。
弁護士費用は数万円程度のポケットマネーでは済まないものであるし、
場合によっては10万円単位の費用がかかるので、バカにできないお金です。
ましてや返済に困っている状態なので、論外という人もいるかもしれません。
でも、払った弁護士費用の何十倍もの規模の経済メリットが得られるわけなので、
借金整理（債務整理）の際、専門家に相談しないのは相当損なことだとサイゾウは思います。
「そうは言ったって、専門家なんて探すあてもないし」という状態がほとんどだと思うので、
身近な法律専門家に匿名無料で相談できるサービスを気軽に使ってみると良いと思います。
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